Claudeの回答が「なんか違う」とき、そのまま貼って使える修正指示テンプレをまとめた。まず最上段の万能テンプレをコピペして使ってみていただけると。
まずこれをコピペ:万能リライトテンプレ
以下のテキストを修正してください。
<original>
(ここに元のテキストを貼る)
</original>
修正の指示:
- (具体的な変更点を箇条書きで)
修正後のテキストだけを出力してください。
3分で覚える使い方:
<original>〜</original>で元テキストを囲む- 「修正の指示」の下に、動詞で具体的にやってほしいことを書く
- 最後の1行で、出力形式を指定する
XMLタグで囲む理由は1つ。こうしないとClaudeが指示文まで「修正対象」だと勘違いすることがあるからだ。タグで「ここからここまでが元テキスト」という境界を明示するだけで、意図の取り違えが激減する。
指示の書き方のコツは後ろで詳しく扱う。急いでいるなら、下の5パターンから近いシーンを拾って貼るのが一番速い。
シーン別:修正テンプレ5選(Before/After付き)
1. トーンが堅い/敬語っぽい(最頻出)
Claudeはデフォルトで、初対面の取引先に送るメールみたいな文章を書く。ブログやSNS用には堅すぎる。
コピペ用テンプレ:
以下のテキストのトーンを変更してください。
<original>
(元テキスト)
</original>
変更後のトーン:
- 「です・ます調」ではなく「だ・である調」
- 堅い敬語は使わない
- 読者に話しかけるような口語体で
- 専門用語は初出時にカッコで補足する
変更しない要素: 事実情報、数字、固有名詞
Before(Claudeの初回出力):
本記事では、確定申告の基本的な手順について解説いたします。フリーランスの方々にとって、適切な申告は非常に重要な事項です。
After(トーン変更後):
確定申告、やったことある? フリーランス1年目だと「何から手をつけていいかわからない」が正直なところだと思う。この記事では、最低限やるべきことだけに絞って解説する。
同じ内容なのに、読み手が受ける印象がまるで違う。
2. 長すぎる/冗長
Claudeは「丁寧に書こう」とすると、同じことを3回言う。説明を長くするのはAIのクセみたいなものだ。
コピペ用テンプレ:
以下のテキストを半分の文字数に圧縮してください。
<original>
(元テキスト)
</original>
ルール:
- 具体例と数字は残す
- 前置きや補足説明を削る
- 1文1メッセージを徹底する
- 「〜ということです」「〜と言えるでしょう」のような回りくどい表現を削除する
出力形式: 段落(箇条書きに変えない)
ポイント:「半分にして」だけで頼むと、大事な情報まで削られる。何を残して何を削るかを一緒に指定すると、狙ったとおりに縮む。
3. 読む順番がしっくりこない
情報は合っているけど、読んでいて頭に入ってこないとき。たいてい、結論が後ろにありすぎる。
コピペ用テンプレ:
以下のテキストの構成を並べ替えてください。内容は変えず、順番だけ変更してください。
<original>
(元テキスト)
</original>
新しい構成:
1. 結論(最も重要なポイント)
2. 理由(なぜそう言えるのか)
3. 具体例(実際のケース)
4. 補足(例外や注意点)
ポイント:日本語の文章は「起承転結」になりがちだけど、Web記事は結論ファーストのほうが読まれる。読者は「まず答えを教えてくれ」と思っている。
4. 情報が足りない/具体性がない
概要は書いてくれたけど、骨格だけで肉がない状態。
コピペ用テンプレ:
以下のテキストに情報を追加して、内容を充実させてください。既存の内容は維持してください。
<original>
(元テキスト)
</original>
追加する情報:
- 各手順に「所要時間の目安」を追加
- 「よくある失敗」を各ステップに1つずつ追加
- 最後に「チェックリスト」をテーブル形式で追加
追加する位置: 各セクションの末尾
ポイント:「もっと詳しく」は指示として成立しない。何をどんな形式で追加するかを一緒に伝えるのが鉄則。
5. フォーマットを変えたい(表にしたい等)
テキストで返ってきたけど、本当はテーブルが欲しかったとき。最初からやり直す必要はない。
コピペ用テンプレ:
以下のテキストをマークダウンのテーブル形式に変換してください。
<original>
(元テキスト)
</original>
列構成:
| 項目名 | メリット | デメリット | おすすめ度(★1〜5) |
変更しない要素: 各項目の事実情報
ポイント:情報はそのまま、ガワだけ変える指示。箇条書き→テーブル、段落→箇条書き、いずれも同じ要領でいける。
応用①:嘘を書かせない(事実確認つきリライト)
Claudeに修正を頼むと、足りない情報をもっともらしく埋めてしまうことがある。いわゆるハルシネーションだ。特に数字(統計・価格・日付)を含む修正では要注意。
防ぎ方は簡単。修正指示にこの3行を足すだけ。
- 統計データの年度を最新のものに更新してください
- 確信が持てない情報には「※要確認」と注記してください
- 情報が見つからない場合は「この情報は確認できませんでした」と正直に書いてください
「わからないなら、わからないと言え」と明示する。 これだけで、捏造リスクが大きく減る。
応用②:1回で直らないときの「3段階リライト」
1回のプロンプトで「構成変えて、情報追加して、トーンも変えて」と全部盛りにすると、Claudeはどれか1つを優先して残りがおろそかになる。1回の修正で1つの側面だけ直すのが、遠回りに見えて最速。
ステップ1:構成だけ直す
まず構成だけ修正してください。文章のクオリティは後で調整するので、
今は「情報の順番」と「見出し構造」だけ整えてください。
ステップ2:内容を充実させる
構成はOKです。次に以下の情報を追加してください。
- (追加する情報のリスト)
文体やトーンはまだ調整しないでください。
ステップ3:トーンと表現を仕上げる
内容はOKです。最後にトーンを調整してください。
- (トーン指示)
- 情報や構成は変えないでください
複雑な記事ほど、この3段階で直すと事故らない。
やりがちなNG指示 → 改善例(早見表)
| NG指示 | なぜダメか | 改善例 |
|---|---|---|
| 「もっと良くして」 | 何を良くするか不明 | 「具体例を2つ追加して」 |
| 「面白くして」 | 基準が曖昧 | 「冒頭に読者への問いかけを1文入れて」 |
| 「短くして」 | どこを削るか不明 | 「前置きを削除して、本題から始めて」 |
| 「プロっぽくして」 | 定義が不明 | 「業界用語を使い、データで裏付けて」 |
| 「全部書き直して」 | 最初から書くのと同じ | 「第2段落の論理展開だけ修正して」 |
共通するのは「形容詞ではなく動詞で指示する」こと。「良い」「面白い」「短い」ではなく、「追加する」「削除する」「並べ替える」と具体的な動作で伝える。
そもそも「修正指示」とは、道案内である
ここから先は急ぎでなければ読んでほしい、考え方の話だ。
修正指示がうまい人と下手な人の差は、道案内がうまい人と下手な人の差とほぼ同じだと思っている。
「あっちです」と指を指すだけの人の案内で、目的地に着ける人はいない。「この交差点を右に曲がって、コンビニが見えたら左。ローソンじゃなくてファミマのほう」と言われて初めて迷わずに着く。
Claudeへの修正指示も同じで、必要なのは3つだけだ。
- 元のテキスト:今どこにいるか(→
<original>タグで明示) - 具体的な指示:どっちに進むか(→ 動詞で伝える)
- 出力形式:ゴールの形(→ 段落か、箇条書きか、テーブルか)
「もっと良くして」は「あっちに行って」と同じ。どの方向に進めばいいか、Claudeもわからない。自信満々に「あっち」を指された人が、たいてい逆方向に走り出すのと似ている。
そして1回で完璧を求めないのも、道案内と同じだ。「まずこの角まで行って、次にまた聞いて」と区切って伝える。構成→内容→トーンの3段階は、まさにそれ。複雑な場所ほど、一気に説明しようとすると相手が混乱する。
修正指示は、プロンプトエンジニアリングの中で一番地味で、一番実用的なスキルだと思う。新規で文章を書かせるよりも、既存の出力を直す場面のほうが実務では圧倒的に多い。それなのに、解説記事があまりない。「もっと良くして」の無限ループで消耗している人は、たぶんたくさんいる。
この記事のテンプレートは全部コピペ前提で作ってある。使っているうちに、自分の業務に合わせてアレンジされていくはずだ。そうなったら、もう「なんか違う」で消耗することはなくなる。
まとめ:困ったら最上段に戻る
- 一番上の「万能テンプレ」をまず貼る。XMLタグで元テキストを囲むだけで事故が激減する
- シーン別テンプレ(5つ)から、近いものを選んで指示部分だけ差し替える
- 形容詞ではなく動詞で指示する(「良くして」→「具体例を追加して」)
- 複雑な修正は3段階に分ける(構成→内容→トーン)
- 数字を扱う修正には事実確認の1行を足す
地味だけど、これが一番実務で効くプロンプトスキルだ。


